従業員が産前産後休業や育児休業を取得する際に経営者や労務管理担当者はどのような対応をすればよいのでしょうか。この記事では、産前産後休業制度・育児休業制度の内容と、これらの制度のために事業主がすべき手続きについて説明します。 個人事業主が従業員を雇う場合、どのような手間や義務が発生するのか、保険や税金のルールをまとめました。また、家族を従業員にしている場合の経費計上、控除の方法や、勤務時間・日数で変化する雇用者の義務の内容も説明しています。 個人事業主本人および同居の親族従業員. 従業員への健康診断の実施は、会社の規模によって決められているものではなく、たとえ個人事業主や1名でも、従業員を雇えば健康診断の義務が発生します。 ところが、事業主自身には健康診断の義務がないため、その費用は経費とはなりません。 (さらに…), いかに強く、自分だけの信念を持っているのか。それは予測不能な独立・起業を成し遂げる上で、そしてこの世の中を生き抜いていく上で、大切な1つの武器と言えるでしょう。, 今回お話を伺ったのはirODORu projectのMiuさん(写真左)とARISAさん(写真右)。 ただし、産後6週間を過ぎたあと、本人が請求し、医師が支障なしと認めた業務に就かせることはできます。(労働基準法第65条第2項), 産前産後休業は『労働基準法』に規定されており、パート・アルバイト・派遣社員・契約社員・正社員の雇用形態に関係なく、すべての女性従業員が取得できます。また、事業主は女性従業員が産前産後休業を取得したことを理由に、解雇やその他の不利益な取扱いをしてはいけません。(男女雇用均等法第9条第2項), 育児休業とは、1歳に満たない子どもを養育する従業員が、男女ともに、子どもが1歳に達する日までなら、希望する期間、育児のために休業できる制度です。ただし、保育所の空きがなく子どもが入所できないなどの事由がある場合は、1歳6か月の誕生日の前日まで、育児休業を延長できます。女性従業員の場合は産後休業明けから、男性従業員の場合は出生日から育児休業の取得が可能です。, 育児休業の対象者は、1歳(延長の場合は1歳6か月)に満たない子どもを養育する男女の従業員です。日々雇用されている従業員は育児休業を取得できません。なお、有期契約従業員でも、以下のすべてに該当する場合は育児休業を取得することができます。, ただし、有期契約従業員でも次の場合は、労使協定を結ぶことによって、育児休業の対象外とすることができます。, 育児休業期間中に雇用保険から支給される給付金です。「育児休業開始時の賃金日額×支給日数の67%(育児休業開始から6か月まで。6か月経過後は50%)」が支払われます。ただし、「賃金月額(=賃金日額×30日)」が上限額を上回る場合は、上限額の67%(または50%)が給付額の上限です。一方、賃金月額が下限額を下回る場合は下限額が給付されます。この賃金月額の上限額・下限額は毎年8月1日に改定されます。, パパママ育休プラス制度(父母ともに育児休業を取得する場合の育児休業取得可能期間の延長)を利用する場合は、下記の3ついずれの要件も満たす場合に子どもが1歳2か月に達する日の前日までの間に1年まで支給されます。, 育児休業給付受給資格者は、事業主経由で申請することにより、雇用保険から育児休業給付金の支給を受けることができます。給付期間は子どもの1歳(延長の場合は1歳6か月)の誕生日の前々日までです。, 広義の「育休」のなかには「育児休業」のほかに「育児休暇」が含まれる場合があります。しかし、以下のように、育児休暇は育児休業と違い法的な保証はなく、経済的にも支援を受けられる制度はありません。, 産前産後休業中は、事業主の申し出により、健康保険料と厚生年金保険料の支払いが従業員負担分・事業主負担分ともに免除されます。免除される期間は、産前産後休業開始日が属する月から、産前産後休業終了日の翌日が属する月の前月までです。, 育児休業中は、事業主の申し出により、健康保険料と厚生年金保険料の支払いが従業員負担分・事業主負担分ともに免除されます。免除される期間は、育児休業開始日が属する月から、育児休業終了日の翌日が属する月の前月までです。, 育児休業等を取得した従業員が、当初の育児休業等終了予定日よりも前に育児休業を終了する場合は、事業主が「健康保険・厚生年金保険育児休業等取得者終了届」を提出する必要があります(当初申し出たとおりに育児休業等を終了する場合には不要)。 Copyright © Yayoi Co., Ltd. All rights reserved. 従業員の出産・育児については、母性保護や育児と仕事の両立の観点から、法律により「産前産後休業」や「育児休業」などの制度が定められています。それでは、経営者や労務管理担当者は従業員が産前産後休業や育児休業を取得する際にどのような対応をすればよいのでしょうか。この記事では、産前産後休業制度・育児休業制度の内容と、これらの制度のために事業主がすべき手続きについて説明します。[監修:山本 務(特定社会保険労務士)], 人事労務freeeなら、従業員データや勤怠データから給与を自動で計算、給与明細を自動で作成。社会保険料や雇用保険料、所得税などの計算も自動化し、給与振込も効率化します。, 「産前産後休業」(いわゆる「産休」)は、女性従業員の母体保護のために、出産前後に取得できる休業期間のことで、産前休業と産後休業からなります。, 産前休業とは、出産予定日の6週間前(双子以上の多胎妊娠の場合は14週間前)から、請求すれば取得できる休業です。実際の出産日が予定日よりも遅れた場合は、その遅れた日数分、休業期間は延長されます。(労働基準法第65条第1項), 一方、出産の翌日から起算して8週間までの女性従業員を、使用者は就業させることができません。これが産後休業です。 これをしたらブラック企業です!~妊娠、育児、介護~マタハラ・ケアハラについて知っておこう, 妊娠・出産をサポートする 女性にやさしい職場づくりナビ:産休・育休はいつから?産前・産後休業、育児休業の自動計算, 1日あたり、支給開始日の以前12ヶ月間の各標準報酬月額を平均した額÷30日×(2/3), 1ヵ月あたり、休業開始時賃金日額×支給日数の67%(育児休業の開始から6ヵ月経過後は50%)相当額, 従業員が産休・育休する場合、どのような手続きが必要? 手続きや提出書類、スケジュールを解説!. 産休中や育休中に給与を支払うかどうかは、法律に定めはなく、事業主の方針に委ねられています。産休中、クリニックは社員へ給料を支払う義務はありません。 個人事業主が従業員を雇う場合、どのような手間や義務が発生するのか、保険や税金のルールをまとめました。また、家族を従業員にしている場合の経費計上、控除の方法や、勤務時間・日数で変化する雇用者の義務の内容も説明しています。 女性従業員の出産予定日から、産休と育休のスケジュールを確認しましょう。労働基準法では産前6週、産後8週の産前産後休業が、育児・介護休業法では原則子が1歳になるまで育児休業を取得できることに … 新たなビジネスがしたいとフランチャイズを検討している時に、カバーオールのことを知る。2012年に加盟。順調に経営を展開する。妻と子供3人を持つ家族を大切にするパパ。, 会社で働くサラリーマンの収入は、残業代の減少や、増税によって徐々に減ってきています。, いずれも、サラリーマンでも始めやすく、副業初心者の方でも簡単に取り組めるような副業です。, また、サラリーマンが副業をするときに忘れてはいけない「確定申告」についても解説しています。, 起業家、経営者にとって大事なのは、世の中を見抜く力です。1つの事象をどう捉えるかで、ものの見え方も、そこから得られる情報も大きく変わります。そうした「着眼点」、実はトレーニングによって鍛えることができるのです。累計20万部を超えるベストセラーとなった『戦略思考トレーニング』シリーズでおなじみの経営コンサルタント・鈴木貴博氏に解説してもらいましょう。 産休や育休とは、従業員が出産をした場合や育児を行う場合に、法律上休まなければならない、または休むことができる制度です。 正式には、産休は「産前産後休業」、育休は「育児休業」といい、それぞれ、労働基準法、育児・介護休業法という法律で定められています。以下では、産休、育休という言葉を使います。 法律上の産休・育休は、社会保険料の免除や、休業時の従業員への給付金の支給がありますので、厳密に期間 … こうした手続きは人事労務 freeeを使うことで、効率良く行えます。, 勤怠管理をクラウド上で行うことで、勤怠データをリアルタイムに集計。ワンクリックで給与計算・給与明細の発行が完了します。, 法令の改正や保険料率・税率の変更は人事労務担当者にとって、大きなイベントの1つです。最新の制度に準拠するようソフトを自動アップデート。 更新は追加料金なく、いつでも正しく計算を行えます。, 年末調整や労働保険の年度更新・算定基礎届の作成・住民税の更新など、定期的に発生するイベントも人事労務 freeeで。, 休業期間中は、原則として、雇用保険から「育児休業給付金」(休業開始時の賃金の67%。休業開始から6か月経過後は50%に下がる)の支給あり。, 戸籍謄(抄)本(被保険者と子の続柄、および子の生年月日の証明)被保険者と子の住民票の写し(マイナンバー記載なしの原本。被保険者と子の同居を証明), 育児休業の申し出の日から1年(延長の場合は1歳から6か月)以内に雇用関係が終了することが明らかな場合, 育児休業開始前の2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上ある月が12か月以上あること, 支給単位期間(育児休業開始日から1か月ごとに区分した期間)ごとに、事業所から支払われた賃金が休業開始前の1か月当たり賃金の8割未満であること. 個人事業主が従業員を雇う場合、どのような手間や義務が発生するのか、保険や税金のルールをまとめました。また、家族を従業員にしている場合の経費計上、控除の方法や、勤務時間・日数で変化する雇用者の義務の内容も説明しています。, 「Offers」は、時代の変化や環境にあわせてスキルを磨きたい、そんな人にぴったりのサービスです。「副業・複業」で、本業では経験できない、新しい環境/開発スタイルを経験しよう!, 会社や個人に雇われた人は、従業員です。企業だけでなく、個人事業主も従業員を雇えます。, 他人を雇うだけでなく、家族や知人に仕事を手伝ってもらっている個人事業主は数多くいます。どのようなケースが従業員に該当するのでしょうか。, 従業員と経営者は、『雇用契約』で結ばれています。正社員や契約社員、アルバイト、パートなどさまざまな名前がありますが、すべて従業員の一種です。, 経営者や役員は、従業員とはやや趣旨が異なります。経営陣は雇われている側ではなく、会社を運営する側です。, 雇用者は、従業員に対して保険加入や有給を与える義務があります。すべての従業員に対して同じ義務ではなく、勤務時間や日数で変化する仕組みです。, たとえば、雇用保険の加入義務は週20時間以上勤務する従業員に対して発生します。勤務時間が少ない人や、継続して31日以上勤務しない人は雇用保険の対象外です。, なお、個人事業主が家族に手伝ってもらっている場合は、労働者として認められません。ただし、他の従業員とまったく同じ扱いで働いている場合に限り、保険の対象です。, 従業員を雇うと、法律で定められた義務が発生します。雑務なども増えますが、その分仕事は従業員に任せることが可能です。, 1人では終わらない量の仕事がある人や、チームで仕事をしたほうがスムーズな場合は従業員を雇うメリットがあります。, 自分だけで働いている分には、休暇の設定や1日の労働時間を細かく設定する必要はありません。保険や年金も、国で定めるものに加入するだけです。, しかし、従業員には労働時間の上限があり、有給を与える義務があります。自分と同じようには、働いてもらえません。, 規定の労働時間を超えると残業代を支払う義務が発生し、勤務時間によっては社会保険や厚生年金の加入義務もあります。, 従業員には働いた分だけ給与を支払います。時間給であればタイムカードなどによる勤怠管理や、給与計算も必須です。, 保険料の計算や、所得税の源泉徴収など、経営者側の経理作業も増加します。給与計算は必ずしも経営者が行う必要はありませんが、他の人に任せると費用がかさむでしょう。, 雇う従業員の数によって、義務は変化します。人数が多いほど、手間がかかる仕組みです。, 個人事業主であっても、従業員に対する義務は変わりません。どの程度の規模になると、義務が増えるのでしょうか。, 従業員の数が1人でも、労災保険と雇用保険の加入は必須です。雇用保険は短時間勤務の場合義務化されていませんが、労災保険はほとんどが加入します。, 例外は経営者や役員、家族など特殊なパターンのみです。労災保険は労働中の事故などに備える保険で、雇用側が全額負担します。, 雇用保険は、一部を雇用側が負担し、残りを従業員が負担する保険です。なお、雇用保険の加入者が発生した場合、『雇用保険適用事業所設置届』を職業安定所に提出しなければなりません。, 社会保険の加入義務がある従業員数が5人以上に増えると、社会保険の加入義務が発生します。なお、5人未満の保険加入が義務化されていないのは個人事業主のみで、法人化している場合は1人でも対象です。, 社会保険は、週20時間以上働く従業員に加入義務があります。全員が短時間労働の場合は、社会保険の適用者がいないため加入する必要はありません。, 5人未満の従業員を雇う場合、社会保険の加入は任意です。雇用者と従業員が合意すれば、社会保険に加入しても問題はありません。, 全員の合意は必要なく、加入したい人が半数以上であれば社会保険の加入手続きが可能です。ただし、加入手続きは事業所全体で行うため、合意が得られなかった人も全員手続きを進めなければなりません。, 社会保険に加入しない場合は、従業員側がそれぞれ国民保険や年金の加入手続きを進めます。, 従業員を雇う場合にはまず最初に労働契約を従業員と結ぶことになるので、雇用契約書の作成が必要になります。, 労働基準書やハローワークへの手続の他、開業時から従業員を雇うのではなく途中から従業員を雇う場合には税務署への届出も必要になります。, 保険や給与計算などの雑務以外にも、税金関連の手続きが増えます。特に、源泉徴収や年末調整は必須です。, 1人で働いているときとは違い、大幅に作業が増えてしまいます。従業員を雇う場合は、増える手続きの手間やコストを考え、それでも利益が出るのか計算しましょう。, 雇用者は必要な税金を差し引いて従業員などに報酬を支払い、国に税金を納める義務があります。源泉徴収ができていない場合はペナルティがあり、本来の税額に10%を追加した金額を支払わなければなりません。, 個人事業主が単体で仕事をしている場合は、自分はもちろん外注先にも源泉徴収義務は発生しません。外部の業者に仕事を依頼した場合でも、特に税金のことを考えず処理できます。, しかし、個人事業主が従業員を雇うと、従業員の給与だけでなく外注先にも源泉徴収義務が発生します。源泉徴収は、100万円以下の支払いで10.21%、100万円を超えた部分の支払いは20.42%の設定です。, 支払が外注費の場合、個人への支払の場合には相手の業種等によって所得税を徴収します。例えばライターに支払う原稿料や、セミナー等で講演をしてもらった場合に支払う講演料などが該当します。, 住民税の支払い方法には『普通徴収』と『特別徴収』があります。普通徴収は国から届く住民税の納付書を使い、自分で納める方法です。特別徴収は雇用者が毎月の給与から前年度の住民税を差し引きます。, 個人事業主やフリーランスは普通徴収に該当し、毎月の報酬から住民税が差し引かれることはありません。しかし、従業員は特別徴収です。雇用者が毎月の給与から住民税を徴収し、従業員の代わりに国に支払う義務があります。, また、年度末に税金の徴収・還付を行う年末調整も雇用者の義務です。所得税を引きすぎている場合、年末に調整して従業員に還付します。逆に足りないときは、年末に徴収が必要です。, 年末調整では、従業員に代わって生命保険料や住宅ローンの控除なども行います。従業員側が準備できるよう、早めに年末調整の予定を伝えておきましょう。, 源泉徴収を行う場合、所得税は原則としては給料を支払った翌月10日までに国に納付する必要がありますが、従業員の人数が常時10人未満である場合には源泉徴収税の納期の特例が認められており、年に2回半年分をまとめて納付することができます。, この源泉徴収税の納期の特例を受ける場合には、事前に税務署へ「源泉徴収税の納期の特例の承認に関する申請書」を提出する必要があります。, 個人事業主で、家族が従業員として働いている場合は、一般の手続きと異なる部分があります。なお、家族が単に手伝いに入っているだけで、従業員に該当しない場合は話が別です。, 家族が従業員であると認めてもらうには、給与支払いや労働時間の管理、他の従業員と同じ扱いが必須になるため、注意しましょう。, 家族が従業員の場合、原則経費申請はできません。個人事業主が家族への給与を経費にしたい場合は、『専従者』として届け出する必要があります。, 家族以外を従業員として雇い、給与を支払っている場合は経費計上が可能です。家族の場合は従業員として認めてもらうのが難しく、経費として申請する基準も厳しいことを覚えておきましょう。, 青色申告の場合で「青色事業専従者給与に関する届出書」を提出している場合には15歳以上の家族に対する給料を経費にすることができます。, 家族であっても、確定申告で専従者控除を申請すれば、その分税金の支払いが軽減できます。専従者は個人事業主の事業を手伝い、その仕事だけに従事している人のことです。, 他にパートやアルバイトをしている場合は、専従者として認められないこともあります。ただし、業務に差し支えない程度なら問題ないとされています。, 個人事業主の家族が従業員として働いているような場合には青色申告であれば「青色事業専従者給与に関する届出書」を事前に税務署に提出しておくことで, 個人事業主が従業員を雇うと、その分コストや手間が増加します。支払う給与だけでなく、事務作業の手間や保険の負担も考えた上で人を雇いましょう。, 勤務時間、日数、人数によっても義務は変化します。手間を軽減したい場合は、短時間勤務や少人数の雇い入れがおすすめです。, 状況にかかわらず源泉徴収や労災保険の加入は必須のため、しなければならない手続きを忘れないように気をつけましょう。, 医療機関・医大の研究室にて長年勤務をした後、行政書士試験を受験。医療系許認可をメインに扱う行政書士として、行政書士のぞみ事務所を開業。再生医療関係の許認可・診療所開設・医療広告ガイドラインに基づく医療広告のチェック等の他、任意後見・契約書作成・起業支援を扱う。.